180-182日目 トンボと自転車に乗るエコな北海道
本当に美しい黄色い稲穂に挟まれて、深川から日本海沿いの留萌へとゴールに向けて走り続けます。北海道で自転車に乗るいい所は、この雄大な自然の他に、手を振ってくれるツーリング中のオートバイのライダー達。一人でただひたすら自転車に乗り続けている時に、たまに手を振ってくれたり親指をあげてこちらに挨拶してくれるライダーさん達には笑顔にさせられるものです。
更に笑顔にさせてくれたのは工事現場の誘導員の方々。なんと礼儀正しく、笑顔の素晴らしいこと。この日だけじゃなく、日本の工事現場は世界にもまれに見る秩序とお辞儀。大変な現場でも道行く人達をなるべく不快にさせないようにと気遣うその態度は実に見習うべき所です。
ところでそんな笑顔の時に続いて現れたのがこの日本一かわいいバス停!北竜町というひまわりが有名な町のバス停は、みんなこの黄色のおとぎ話の様なスタイルで統一されていて驚きました。チャリダー達がたまに北海道のバス停で夜を過ごしているよと話に聞いていましたが、こんなドアまでついた小さな家みたいな所だからだったんですねー!
黄色い稲穂とたくさん飛ぶトンボの姿に、あっという間に過ぎた時と季節の変わり目を感じずにはいられません。4月に伊平屋島で蝶々が周りにたくさん飛んできたとのを思い出していたら、私の前の鞄にも赤とんぼが一休みしに来ました。この辺りは地面に本当にたくさんのトンボが休んでいるので、踏まないように避けながら前進です。
ゆでとうきびは北海道の道端でよく売られていて、私もやっと念願の一本買っておやつに食べました。甘いとうもろこしに少し塩がきいていて、汗をかいた時にぴったり!
日本海側にある留萌の街に出た後は、この北の海域特産の馬糞うにの看板をよく見かけました。私は色々食べたかったのでまさに北海道がぎゅっと詰まったカラフルな海鮮丼をお昼ご飯に頂きました。
ここからしばらく、永遠に感じるようなアップダウンが横風と共に続き、手の怪我で一ヶ月以上の一緒に休憩していた足の筋肉は想像通り少々苦しみを余儀なくされまして・・・。でもこの次の日は快晴と平地、そして何より追い風に恵まれて、最高に気持ちのよく地平線へと続くまっすぐな道を、筋肉痛はあったもののスイッスイ前進しました。ハンドルを握るのに完璧に慣れない左手も、追い風に助けられて嬉しい限り。
壮大で綺麗な牧場には牛、直線の道には自転車の私。ただそれだけが続く日本海沿い。
日本最北端の街、稚内へ向かって走っていると、利尻島の美しい山が左側に見えてきます。このオロロンラインは、一発で私の大好きな道になりました。
風力発電の風車がたくさん続くこの風景を見れば想像がつく通り、さすがにここは風の強い場所。自転車のペダルと風車の羽がくるくる回る様子は、最終ゴールへと向かうにはピッタリの、完璧にエコな光景でした。