189-192日目 刑務所から神秘の池へ、佐呂間、網走、清里

189-192日目 刑務所から神秘の池へ、佐呂間、網走、清里

Sep 22 • ブログ • 410 Views • No Comments

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Okhotsk Cycling Road between Saroma and Abashiri オホーツクサイクリングロード

サロマ湖を雨の中出発して間もなく、オホーツクサイクリングロードの看板を発見し、吸い込まれるようにその方向へ入って行きました。ここはオホーツク海沿いにサロマ湖東部から網走までの40km近く伸びる、素晴らしい自転車専用道路です。北海道には列車の廃線後が多くあるらしく、このサイクリングロードもその跡地を利用したものであるとか。廃線好きの旅行者に二人出会ったばかりだったので、この古いSLをサイクリングロード沿いに見つけた時は、いつも以上にちょっと感動が増しました。

An old locomotive on Okhotsk Cycling Road between Saroma and Abashiri オホーツクサイクリングロードにSL列車

古い列車に見入っていると、水辺の方から音楽が近くから流れてくるのが聞こえました。何もなさそうだけどなぜ??と近づいて行くと、何とちょうどそこでは、能取湖のサンゴ草祭りが行われていました。日本一のサンゴ草群集地で、ちょうどこの時期だけ真っ赤に染まる珍しいこの景色。きれいだったのですが、もっと赤くしようと努力して整備した結果が裏目に出てしまったらしく、今年はいつもに比べると赤さが減ってしまったそうなのです。また早く元に戻るといいんですけれど。ちなみにこの日、サンゴ草の色に負けない程すごい赤だったのが私の着ていた雨合羽です。

Glasswort in Lake Notoro in Abashiri 網走、能取湖の赤いサンゴ草

ここまでせっかく来たので、雨の中網走監獄博物館にも行ってきました。そこには北海道開拓の厳しく悲しい歴史がありました。1891年には、極寒の北海道の冬の中で容赦なく過酷な労働を強いられ、分かっているだけでも200人程の囚人と監視人の犠牲者を出しながら、8ヶ月という驚くべき速さで北海道の中央道路を完成させたそうなのです。今の北海道は網走刑務所なくしては語れないのですね。

The old Abashiri Prison 網走監獄

博物館では、現在の網走刑務所の食事の展示もありました。栄養バランスの取れた食事で、年齢や労働の種類によって量が違うそうです。

A typical lunch in Abashiri Prison 網走刑務所の典型的なお昼ご飯

そして看守の家の中には昔の台所の再現もありました。これを見ると改めて、炊飯ジャーとガスコンロへのありがた味が沸きます。

A replica of an old Japanese kitchen 昔の台所の模型

この道東の辺りは本当に湖が多いです。涛沸湖沿いには野生の馬の集団がいてびっくりしました。

Wild horses by Lake Tofutsu 涛沸湖沿いの野生の馬達

次の日には、裏摩周展望台へも行きました。展望台と名のつく場所は、必ず登りがあるということを未だに忘れがちな私は、この日海抜600mのこの場所へエクササイズ的に登ったんですが、案外悪くなかったです。これを悪くないと言えるようになったのは、足が少しは鍛えられたせいなのか、いや、それより何より精神的に少しは強くなった証拠なのか。何より自分の足で登って素晴らしいのは、振り返った時に自分の後ろにあったとも知らなかった景色の美しさを発見した時。そしてもちろん、前に広がる景色も一層最高です。

Cycling up to the observatory of Uramashu (back of Lake Mashu) 裏摩周展望台へ自転車で登る

北海道の森は、日本の他の地域とは異なる美しさがあります。アンセル・アダムスがもしも北海道に来たなら、きっと大好きになっていただろうなあ・・・と、この白樺の風景を見て思ったのでした。

I bet Ansel Adams would've loved Hokkaido.

さあ、そしてこれが裏摩周から見た摩周湖です。摩周ブルーと呼ばれる美しいこの湖の水は、透明度が世界一とも言われているらしいですね。到着すると、ここに来る途中にオートバイや車で私を追い越して行った人達が話しかけてきました。この時ここを自転車で来ていたのは私だけだったようで、スピートを出していては到底見えないような美しい景色を途中存分に楽しみながらここまで登ってきました。実際のところこの目的地の美しさは、途中の景色の良さに比べて格段にいいということは特にありません。もちろん摩周湖は素晴らしいけれど、この旅と同じく、最終ゴールだけじゃなく、途中経過で見る景色も同じくらい、もしかしたらゴールよりもすごくきれいなんです。

The beautiful Lake Mashu, Hokkaido 美しい摩周湖、裏摩周展望台から

摩周湖から下りる途中では、熊のことがやたら心配な私ながら、ダート道にちょっと入って「神の子池」も見に行きました。神秘的とはまさにこの池のこと!魚や静かに湧き出ている水も見えるし、どうかしたら妖精もその辺を飛んでいるんじゃないかという美しさ。

Kaminoko-ike (God's Child Pond) in Hokkaido, Japan 北海道の神の子池

この後、熊出没注意の看板にビビりながらも「さくらの滝」にも寄りました。

Bear warning 熊出没注意・・・怖いよー

6月から8月にかけてはサクラマスがこの滝を飛ぶのが見られるそう。

Sakura Falls  in Hokkaido 北海道、さくらの滝

私の大好きな映画「オズの魔法使い」の中に「Lions, and tigers, and bears, oh my!(ライオンに、虎に、熊が出るかも、どうしよう!)」っていう歌があるんですけど、本当の熊出没注意の看板を見たらはっきり言ってどうしようどころじゃーありません。でも、自分自身が敷いた yellow brick road (同映画で主人公がたどる「黄色いレンガの道」)を行くこと程、楽しい事はないものです。

Mt Shari 斜里岳

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