62-65日目 玉ねぎからタコを目指して淡路島

Aug 9 • ブログ • 280 Views • No Comments

1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (No Ratings Yet)
Loading ... Loading ...

困った。どうしよう。

ピンクのマイチャリのさくらと一緒に、徳島県は鳴門市に立ちすくんでいました。有名な渦巻く「なると」を見ようと思ったけれど霧が濃くて見えず、さらに追い打ちをかけるように、淡路島へと渡るフェリー会社が廃業し、鳴門から乗れる旅客船がないと判明。みな高速道路の橋を渡って島との行き来をしているのですが、もちろん高速には自転車では入れないのです。困った。

考えた末、自転車の車輪を外してりんこうバッグに入れ、他の荷物と一緒に高速バスに乗ればいいのでは!というちょっとめんどくさいけど可能そうな作を遂行することにしました。他にいい選択肢もない訳だし。バスの来る時間に間に合うようにと、相当猛スピードで高速バスの乗り場の入り口を探してうろちょろ海沿いを自転車に乗り続ける私。そして、

「立入禁止」

えええええ!!!やっとたどり着いた高速バス停留所への入り口は、なんと鍵がかかって入れない!これってひょっとして淡路島には行くなっていうお告げ!?

思いも寄らぬショックを抱え、仕方なく今度は高速道路の入り口へ向かいました。こうなったら絶対渡ってやる。ヒッチハイクを試みようと、自転車をガードレールに傾けて後ろを振り返りました。

びゅおおおおおおおお!!!

すごいスピードでトラックや車が通り過ぎて行きます。だいたい誰に拾われるかも分からないからヒッチハイクなんて怖くてやりたくなかったけど、一応、と思って過ぎて行く車を見ていたのですが、スピードはすごいし、私と自転車と荷物を詰めそうな車両がなかなか通らない・・・(気がした)。段々勇気がなくなってきて、親指を上げる事が出来なくなってしまいました。小さく道路沿いに座り込んで、この地域の観光地図をじっと見つめていたら、淡路島のタクシー会社の電話番号がピカーっと私に輝いているではないですカ!

30分後、橋の上を壮快に走るタクシーのトランクにサンドイッチのように挟まれたサクラと一緒に、淡路島へと渡る事ができました。なんだか絵に描いたような現代っ子の問題解決法で自分の中では腑に落ちない結果だったものの、まあ私的にやれることはとりあえずやった、うん、と一人でさっさと納得。橋の向こうに渡してもらうだけで良かったのですが、どうせその先のタクシー駐車場まで行くから、と優しい運転手のおじさんが、そこから先は超過料金なしで淡路の案内をしながら少し先まで運んでくれました。色々あったけど結果オーライ!

そこから一日自転車に乗っていると、季節の変わり目をはっきりと感じました。蒸し暑くて、もう春の陽気ではなくなっていたんです。そして程なくどしゃ降りの大雨に見舞われるというエンディング。こういう日ってありますよね。でも暑かったからこの雨に体が冷やされて気持ちよかった。前方はほどんど見えなかったんですけど。

Onions in Awaji Island 淡路島の玉ねぎ

淡路島って、実は自転車に乗ったりスポーツをしたりするのにはいい所みたいなのですが、とにかく結構な雨に見舞われてしまったので、何日か休憩してから、たくさんある特産の玉ねぎ畑の間を走って行きました。伊平屋島で甘い玉ねぎの収穫をしたのを思い出すなあ。

Akashi Strait 明石海峡

淡路島から本州へと渡る方はフェリーがちゃんと運行していました。

びゅおおおおおおおお!!!

明石海峡を、高速船が凄いスピードで渡ります。いつも乗るのは鈍行船なので、この速さには驚きました。顔にーーーーー風がーーー!!!

ここから神戸へと向かった訳ですが、到着した明石の港では威勢のいい声に惹き付けられて、通りかかった魚市場をしばらく見学しました。買い手の隠した手の合図を見ながら、リズムよく売り手が魚をさばいていきます。真剣だけど楽しそうなこの取引は、まるで外国語の歌を聴いているようでした。

Fish market in Akashi 明石の魚市場

明石の商店街も、魚市場に負けない活気があります。すぐそこの魚市場からやってきた新鮮な魚介類、特にタコが、色んな調理をされて並んでいました。刺身、シンプルなゆでだこ、煮付け・・・

Squid & Octopus in Akashi 明石のいかとタコ

ぺったんこのみりん干しなどもあったし。

Octopus dried & flavored with mirin たこのみりん干し

でも私は一つ食べてみたかったものを見つけました。たこ焼きのようだけど違う。明石焼、地元では玉子焼きと呼ばれているものです。

Tamagoyaki in Akashi 明石の玉子焼き

明石焼は、たこ焼きのようにキャベツが入っておらず、泡立てた卵の生地の中にたこが入っているという代物。金色で江戸時代後期から作られているといい、漢字では「卵」ではなく「玉子」焼きと書くのだと教わりました。長い箸でくるくると軽快に回していき、最後に木の皿にひょいっと10個一気にひっくり返されて出来上がり。

Tamagoyaki in Akashi 明石の玉子焼き

人生初めての「玉子焼き」。ダシをつけて頂きます。ふわっふわでしゅわっしゅわの生地の中にたこが入ってて、これはとろける美味しさ!

Tamagoyaki in Akashi 明石の玉子焼き

海に囲まれた日本には、魚介類の加工品がたくさん。これは肉の多い国々から見ると結構珍しい光景なのです。このおいしい魚のすり身製品などは、食べた事のない人達が多いんですよ。

Ground fish products 魚のすり身商品

海は、渡るのが一苦労な時もあるけれど、こんなにもおいしいものを恵んでくれる、笑顔の源でもあるんですよね。 :)

Comments! Yay!

« »

%d bloggers like this: