47日目 関門海峡の海の中をくぐって門司港から下関へ!

Jun 16 • ブログ • 193 Views • No Comments

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とうとう九州にお別れの時が来ました。門司港は北九州市にある、大正時代のレトロな町並みが素敵な港町。ヨーロッパの雰囲気が漂う赤煉瓦の建物や情緒たっぷりの駅など、散歩しながらちょっと外国にいるかの様な気分になれるとても気持ちのいい街です。

海から吹く強い風の中を自転車を片手に、世界中からやってくる大きな貨物船を眺めていました。どんどん本州が近くなってきて、山口県下関市へと関門海峡を渡る時が刻々と近づきます。

「本州が見えてきたー!」不安なのに、なんだかすごくワクワクして胸が躍ってきました。

笑顔の素敵なリキシャのお兄さん達が観光客を待っていました。残念ながら私は自転車があるから、お客さんにはなれなかった。

門司港でお決まりだと言う「焼きカレー」なるものを食べてみました。なるべく九州に長く居ようと居座る私。卵とチーズがのっかったカレーが、オーブンで焼かれてグツグツ言いながら出てきました。アチッ!

門司港のレトロな町並みも素敵だったし、それぴったりなサッポロビールのレトロなポスターもよかねえ〜!あ、ちなみにここってバナナの叩き売りの発祥の地だそうですよ!

スカッとするほど気持ちのいいこの青空!まるで九州が笑顔で私のことを見送ってくれているようです。

そしてとうとう関門海峡人道トンネルの入り口に到着してしまいました。車とは別に、徒歩、自転車、原付バイクのための700mくらいの海中トンネルです。徒歩の人は無料で、自転車の私は20円の通行料を払います。

向こう側へと渡る前に、トンネルの入り口で写真を撮ったりしながらベンチに座ってカメラをいじっていたら、後ろから誰かが話しかけてきました。(佐賀でもこういうのありましたよね。笑)

「自転車で旅しているんですか?」

顔を上げると、同じ方向に向かおうとしていたシルバーのベスパのお兄さんが立っていました。門司港と下関周辺の観光のお仕事をしていたことがあったらしく、このトンネルのことを軽く説明してくれました。

九州を出るのがやたら不安になっていた私の恐怖心は、トンネルの入り口でできた新しい友達のおかげで一気に吹き飛んでどこかに行ってしまいました。関門海峡のことなんかを話ながら自転車とベスパを押して歩いて行くと、福岡県と山口県の県境にさしかかりました。バッチリ写真も撮ってもらっちゃいました。

海中トンネルから出てきた後、下関の街の案内までしてもらえました。関門海峡大橋です。あの真下辺りの海の中を歩いて本州へと渡ってきたんですねー。

ここは1185年の源平の壇ノ浦の戦いでも有名な場所で、源氏と平氏の力強くてかっこいい銅像も立っていました。

青空の下に並ぶ、関門海峡大橋、友達のベスパ、そして私のさくら号。

下関は新鮮な海の幸、特にふぐが有名です。魚市場を案内してもらってから、そこでふぐの唐揚げの入った海鮮丼を食べました。ところでこの辺では、ふぐって言わないで、「ふく」って言うってことをここで学びました。みなさんご存知でした??

本当に幸運なことに、国道からちょっと外れた下関の城下町、長府にも案内してもらえました。私一人で自転車に乗っていたら、全く気付かずに素通りしていたところです。自転車とバイクを駐車して、美しくて静かな昔ながらの日本家屋が並ぶ街の中をしばし散歩して回りました。

突然私の前に現れた下関のツアーガイドさんと一緒に、混んだ大通りを外れてきれいな木陰の中を散策するという、なんて素敵な昼下がり。

この先何が起こるか分からないという状況は、誰にだって不安をもたらします。自分の心地いいと思う範囲から足を踏み出すのにはちょっと勇気がいりますが、その一歩が出せると、こんなにも素敵なことや新しい友達が向こう側で待っているものなんです。心配していた九州脱出が、まさかこんなに楽しい本州の始まりになるとは、予想だにもしていませんでした。結局、心配することなんて、なーんにもなかったんですよね!

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