日本縦断自転車の旅、予想外の展開

Mar 12 • ブログ • 149 Views • No Comments

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Started my cycling tour of Japan

3月10日、私は福岡県みやま市の実家から自転車で日本縦断の旅に出発した。

もともとは一人旅になるはずだったけれど、ちょうど世界一周中のスペイン人サイクリスト、兼、大道芸人(ピエロ)のアルバロ・ニール (Alvaro “Biciclown” Neil)さんが日本に到着し、うちに滞在させていたら(それについての記事はここ)、ちょうど北海道まで行くという。なので、できるところは一緒にサイクルできることになった。

こんなに経験のある先輩サイクリストと行けることになるとは、なんとラッキーで心強いことか。人生って何があるかほんとに分からない。

初心者チャリダーの私には、この比較的長距離のライディングに慣れるのに必死。出発日からここ3日間は、これ以上ない程のいい天気に恵まれて、それだけでも助かった訳だけど。

出発前の3〜4日間、いつも頑丈で腹ぺこな私のお腹が、この旅への不安で今までに経験したことのない腹痛に見舞われた。

そして出発前夜から今日までは、疲労と色んな気持ちが交錯して全然よく眠れない。それでも自転車は乗らないといけないから、その肉体的疲労もあって出発後最初の記事がこんなに遅れてしまった。

このサイクリングツアーは、どこから見ても今までの日常からかけ離れた毎日。まず自分のバイクのパニア(かばん)のどこに何を入れたかを思い出すのが一大事。

出発直後、家から15kmのところで早速トラブルを起こし、修理用の工具を探すためにごそごそ道ばたで荷物をひっくり返す。ああこの先大丈夫なのか?!

詰めては出し、詰めては出し、そしてまたそれを何度も繰り返したはずなのに、もう頭の中は真っ白。

探し物をする度に爆笑しながら、私の新しい念仏となった「どこだー!」を唱え続ける最初の3日間。でもこれってサイクリスト達ではめずらしいことではないらしく、ごそごそするのは私だけじゃないと聞いてちょっとだけ安心した。

一日目は熊本市へ向かい、昨日は遅い昼食を取るため入った天草のラーメン屋のテレビで地震と津波のことを知った。

まだ早い段階だったけれども、仙台空港が生放送で津波に飲まれて行く様子を見て呆然となった。見ている映像があまりにも信じがたく、サイクリングで腹ぺこだったのに、オーダーするまでかなりしばらくぼーっとテレビを眺めてしまった。

その後5時頃店を出て、天草の山の中を乗って行く途中では、町中に津波への注意が鳴り響いた。

「漁業工具をお持ちの方は、水辺から撤去してください。午後7時頃、津波を予想しています。」

Amakusa's Freshest Sashimi Bowl for Breakfast

天草は、たこやえびなどの魚介類にめぐまれ、また温泉でも有名だ。たくさんの人が漁業で家計をまかなう有明海に囲まれたこの美しい島でも、どんな小さな津波にも十分な注意を払っている様子が伺えた。

この最初の3日間で、それはもう素晴らしい事がたくさん起こって、それをみんなにも伝えたいけれど、今晩はもう寝なくては。

登りで疲れた体、寝不足、そして今晩夕食の間にニュースを見ていたら涙が止まらず、悲しさと疲労でもう本当にぐったりだ。

テントの外では、まるで地震の犠牲者を思い悲しんでいる世界中の人々のように、雨がしとしと降っている。

悲しいけれど、上を向いて、また明日もがんばろう。

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