34-37日目 パンクの後も食欲旺盛さ!長崎のご馳走
恐れていたけれど避けられないことが、熊本を出発しようとしてたその時に起こりました。
パンク。
ご存知の方もいらっしゃるように、自転車のツーリングになんて行った事のなかった私。だからパンクの修理なんてやったことは人生で一回もなく、スペアのチューブ2本と工具は持っているけど使い方なんて、はてさっぱり。人生の全ての不測の事態に備えるなんて無理。必要が出てきた時にベストを尽くして対処すればよかとよ。
という訳で、携帯で「自転車のパンク修理の方法」なるビデオをいくつも見ながら、このパンクを2時間(!)もかけて修理しました。ぺっちゃんこになったマイチャリのさくらちゃんの前に小さく座り込み、携帯の先生を片手に、工具をもう片手に持って修理開始。
何にそんなに時間かかったかっていうと、チューブを取り替えた後にタイヤをリムにはめ込む作業。最後の辺がすごく硬くて、なかなか思うようにはまってくれないいい!!汗をかきながらタイヤと格闘すること数十分、フーーーやっとはまってくれた・・・。宿の方に冷たいお茶を頂いてから、フェリーに乗って島原へ渡ろうとやっと出発できました。
朝からそんなことをやっていたので、随分と予定よりも遅れを取ってしまいました。急ごうとしている時って、必ず向かい風だったりしません?この日がまさにそうでした。やたら強い向かい風がビュービュー吹いてきて、こいでもこいでも着かないんです。長崎県諫早市で待つ大叔父と叔母の元へと一生懸命向かい風の中を走る私。
急いでいたけれど、この島原城には寄らずにはいられませんでした。桜が満開の島原城は、まるで時代劇のセットのように完璧に美しくて、本当に感動しました。
美しい景色に美味しい物はよく合うもの。向かい風の中を走ってお腹がぺこぺこの時にかわいいパン屋さんに通りかかりました。
飛ばしに飛ばして、日の入りと同時に諫早の親戚宅に着く事ができました。大叔父と叔母は非常に心配して、あと3時間は着かないだろうと思っていたらしいです。約10年ぶりにやってきたと思ったら、なんと自転車で。知らせてはいたけどびっくりしていました。叔母がすごく豪華な晩ご飯を作っていました。なんと伊勢エビが食卓に!私は大喜びして、またなんでこんなに高いものを?と聞いたんです。
長崎の美味しいお魚たくさんのご馳走で迎え入れたいという理由の他に、実は、この伊勢エビの裏には深刻な今の日本の事情がありました。今回の大震災の影響で、観光客が九州でもめっきり減ってしまい、本来ならばホテルやレストランが仕入れるはずの高級食材が売れず、一般家庭の市場に安く出回っているというのです。この伊勢エビの他にも、叔母はいくつか違う魚を買っていたのですが、どれも値段が下がっていました。
私は震災の前日にこの自転車の旅に出発しました。このブログでも見れる通り、安全に楽しく日本を観光できるんです。英語で日本のおいしい物を中心とした記事を各地から発信しているこのサイトで、少しでも日本に来ても大丈夫だということを知ってもらえたらと願いながら自転車で北上しているところです。
この親戚宅にいる間、大叔父のリクエストで、私が運転手となって長崎県の観光地に二日間ドライブに行きました。その一つが、温泉で有名な小浜市。この日本一長い、105メートルもある足湯に私たち3人もつかってぽかぽかに。
無料の足湯の他にも、温泉の蒸気の巨大な蒸し器もありました。野菜や魚介類などを持ってきてそれを中に入れて無料で蒸せるんです。食材を持ってきてそこで蒸してピクニックをしている人達がたくさんいました。なんてグッドアイディア!
小浜温泉ではオバマ大統領と温泉に入れる!?
雲仙岳にも行きました。20年くらい前に海まで溶岩が流れた後が今でも分かります。
長崎と言えばやっぱりチャンポン!
叔母が、抹茶ソフトを買ってくれました。もちろん一個しか食べてませんよ。
桜がまだ満開の西海橋にも行きました。下の潮はすごく流れが速いんです。本当にきれいです。
この苺大福、いちごがふわふわの布団かぶってるみたい。
美しい観光地だけではなく、お墓参りもしてきました。大叔父とお墓を掃除して花を手向けた後、自転車で来ましたよ、と報告しておきました。きっとご先祖様もこれには驚いたことでしょう。
長いドライブの二日間の後、二人が懐石料理に連れて行ってくれました。写真が多いのでスライドショー作りました。最初と最後の写真は家の朝ご飯と晩ご飯です。日本のお料理は本当に芸術作品の様に美しいですね。
きれいなお料理と景色で、目も癒されます。もっといなさいよ、と言われたものの、この先がまだまだ長いので、また来てドライブに連れて行くね、と約束したのでした。
(私が自転車の旅に出る前に、長崎ランタンフェスティバルに行った時の記事「ランタンより肉まん」も、見てない方はぜひどうぞ。)