70日目 迷子になって最高!の京都

Aug 25 • ブログ • 147 Views • No Comments

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Cycling to Kyoto along Yodo River 京都に向かって淀川沿いを走る

大阪の混んだ国道を避けて、淀川沿いのサイクリングロードを走り出しました。結構な距離を緑に囲まれて静かに京都へと向かうことの出来る裏の道です。お日様に照らされて、静かな道で私の前を亀がゆっくりと横断していきます。

実はこの日の午後、突然ハッと気づいたんです。京都の東寺の五重塔が目の前に現れた時、普通の人よりも長い距離を自転車に乗ってるという明らかだった事実がやっと実感になったのでした。同じ寺なのに、前に見た時よりもずっと感動が増します。わあ。本当に京都まで自転車で来た!

5 Story Pagota in Toji Temple in Kyoto 京都、東寺の五重塔

観るもの全てが芸術品。実に町自体が美術館。松山で葉巻をくわえた鬼瓦があったけど、こちらは睨みを効かせて国宝の寺を守っています。

Onigawara 鬼瓦

東寺の門は夕方5時に閉まろうとしていました。私は急いで寺を後にし、その日泊まるホステルへと向かいました。・・・が。たどり着いた場所にはそれがない。自転車にまたがったまま地図と携帯を持って一人立ちすくむ京都の夕暮れ。

一人混乱しているとすぐに、大丈夫かと声をかけてくれるおじいさんがいました。しかし解決はせず困っていると、すぐに今度は青い自転車に乗った女性が声をかけてくれました。そしてその方が、京都の住所の読み方を教えてくれたんです。京都の道の名前の後に、「西入る」とか「下る」等が書いてあって、それの仕組みを知ると道が非常に分かりやすくなるのでした。その女性、みどりさんが、私の目的地まで案内してくれるというので、一緒に京都の小道を自転車で走って行きました。道の名前が私一人では全く気付かないような所にあって、ああみどりさんに会えてよかった!

「ところで今晩の夕食はどうするの?」

確かに。京都にいる女性サイクリストの方とどこかで会うことにしている約束を伝えると、「じゃあその人も呼んでうちで一緒にご飯作らない?」っというなんと優しいお誘い!

実は夕飯の買い物に自転車で出かけてきていた所に、私が大荷物の自転車でさまよっていた訳です。彼女も昔、北海道を一人自転車でツーリングしたことがあるらしく、話せば話す程実にお互いよく似ていることが判明。荷物をホステルに下ろした後、私たちなんか同じにおいがするね、と笑いながら自転車で買い物に行きました。類は友を呼ぶって言うけど、ほんと、その通りです。

リュックに二人ともピカピカひかる赤いライトをつけたまま買い物。(消すのがめんどくさくて。)京都のスーパーには、京野菜がたくさんありました。その代表がこの九条葱。

Kujo Negi Leeks 九条葱

「京」の文字がたくさん見受けられます。この京水菜もそう。普通のと同じに見えるけど、京ってついてるとなんか特別な気がする!そういえば、沖縄では、色んなものに「島」ってついてたなあ。島らっきょうとか島人参とか。どちらにしても、昔からの伝統野菜で、変な品種改良をしていないものだということは共通ではないでしょうか。

Kyo mizuna water plant 京水菜

京あげは他の地域のよりも重くてずっしりしています。

Kyo age (fried tofu) 京あげ

「今晩は何作るの?」店内で「京都の食」のミニ探検をしている私たちをお肉屋さんも楽しそうに見ていました。

Butcher お肉屋さん

和食の「だし」というのは外国から見ると非常にミステリアスな存在で、一体何がそれに入っているのかよく知っている人は少ないものです。かつおぶし、昆布、椎茸、煮干し、この4つを言ってもまだ不思議の世界です。日本の俗にいう「うまみ」は、西洋の油脂分(バター、クリーム、オイルなど)をベースにした味付けとは全く異なる世界。ですが、だしを取るプロセスに関しては、例えばチキンストックを一から作ることに比べたらずっと速くて簡単なのが事実です。そしてとても健康的なのです。

Dashi (stock) from konbu and skip jack flakes 昆布とカツオだし

手作りのシューマイを緑さんが作ってくれました!

Making siumai 手作りシュウマイ

おいしそうでしょ?こうやって3人で飲んだり料理をしている間に、もう2人、京都に住んでいる私のツイッターのフォロワーも参加しに来ました。誰も面識がなかったものの、みんな何かを持って自転車で集まって来てあっという間に楽しい食事。

Steamed handmade Dumplings 手作り餃子

京都に来たから京都らしいものが食べたいという私のリクエストで、餅麩も用意しました。もともと、肉や魚を禁じられていた時代から禅僧の大事なたんぱく源として食されてきたという小麦粉のグルテンが餅麩。もちもちして、私が子供の頃から田楽味噌と一緒に食べるのが大好きだった一品です。みどりさんがこれをきれいに切って竹串に刺し、フライパンで焼いてちょっと醤油をたらして意外と簡単に出来上がりました。

Mochifu 餅麩

もう一つ、ベジタリアンでタンパク質が豊富な食べ物の代表として世界的にも有名なのが豆腐です。豆乳を熱して豆腐を作る過程で上にできる薄い膜、湯葉の刺身も、生姜醤油で食べるとさっぱりしてて、歯ごたえがあっていけますね。精進料理の代表格です。

自転車と楽しい食事は、あっという間に京都の見ず知らずの5人をディナーパーティーの友達へと変えました。日本中の「幸」を見つけて行っているだけでなく、私も、たくさんの心の大きな友達に見つけられながら北上しています。迷子になったことが、古都への最高のウェルカムになるとは。人生で何かに迷う時って、全く新しい一歩への前兆だったりするみたいです。

New friends in Kyoro 京都でいっぱい新しい友達

Comments! Yay!

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